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「シグナル 長期未解決事件捜査班」カンテレ(フジテレビ)
坂口健太郎/吉瀬美智子/北村一輝


面白かったです。面白かったです。
初回からぐいぐい引きこんでくれて。

過去と現在(と未来)が複雑に入り組んで、不思議なわくわく感を昂揚させてくれるのは、
物語の基本のキ。

三枝警部補(坂口)も大山巡査部長(北村)も、助けたい人がいる。
過去を変えようとしている。

ところが、
最終話で全ての謎が解ける、無線の秘密も、と謳われていたのだが、
???分からない???
え?これって、続きは映画で、のパターン?と思ってしまったが、
どうやらそれもなさそう。

そもそもこの無線交信は、いったいどちらから始まったのか。
第1話で、三枝が大山からの無線交信を受け取る。そのときすでに大山は三枝を「警部補」と呼んでいる。でも、大山は、三枝警部補に言われて現場にいる状態。

時間のパラドックスってややこしくて、考えていると頭がおかしくなるのは「スタートレック」でなれてはいるが、それにしても、これはかなりややこしい。

第1話で時効すれすれで逮捕した女児誘拐殺人の犯人(長谷川京子)に、拘置所の面会室で桜井(吉瀬)が大山の写真を見せ、この人が訪ねてこなかったかと問いかけると、長谷川演じる犯人はびっくりした顔をしていたが、来てたら逮捕されてるでしょう、と取り合わなかった。
最終話では、どうやら本当に悪いやつらが逮捕されたり死亡していたりして、いろいろ変化していて、そのなかに、この女児誘拐犯人が、三枝が子どものときに逮捕された、という映像が流れた(2018年では女児殺人は時効を迎えていた。恋人だった男を殺人犯に仕立てるために殺した)。第1話の伏線からすると、大山が逮捕したのだろう。

結局、大山の大切な人と、三枝の兄は助けることができなかった。

う~ん、面白かっただけに、最終話が残念でならない。
これで謎が解けたでしょう、になるのか?
噂によると、韓国の原作に忠実らしいが。

最後の最後、
大山は死亡していないが、結局、諸悪の根源だった事件解決のあと姿をくらましていて、やっぱり桜井は大山を18年間探し続けている。
とある場所へ向かう三枝と桜井。
病室のベッド(と思われる)に横たわる大山。
精神病院なのか?

もう少しすっきりさせてくれてもよかったような気がする。
不満足が残る終わり方だ。

とはいえここまで時空が混乱すると、
その終わり方はどうすればいいのか、分からないような気もする。
な~んだ、とならないとも限らない。
ある意味、
誰かを助けようと思って延々と時間のループに巻き込まれた人々、なのだろうか。
「時をかける少女」で言われていた「時の亡者」。

シーズン2があるのだろうか?
原作通りということだが、解決編的なものをSPでもいいのでつくってほしい、
と願うのは、リテイク、タイムトラベルの罠にかかってしまった証拠かもしれない。

もうひとつ。ちょっとがっかりだったのが、三枝警部補のプロファイリング。
最終回で全てが終わったあとの世界では、三枝は巡査部長。
そうだよね、誘拐犯が捕まっているのだから。時効ギリギリの逮捕劇のあと三枝はFBIのBAUへ修行に行くのだから。
何ががっかりかと言うと、第1話での自己流のプロファイリングが興味深かった。第2話でも少し披露していたけど、そのあとは次第にその能力に焦点は当たらなくなっていった。
時間を行ったり来たりでそれどころではなかった。
とても残念。日本版「クリミナル・マインド」が見られるかな、とちょっと期待したので。

今気づきました。
大山が、初回から、あと1週間で終わるから、と言っていた。
それがこの全てが終わったあとの世界だったのか。
全ては、大山と三枝の20年以上のつながりなのか。
そして、桜井から無線で言われていた「谷原記念病院へ行ってはだめだ」という助言。

でも、どうして?大山は無線機の不思議な力を?
………
わぁ~~~。
作戦にはまってしまったよりみちねこ?
それともただ頭が悪いだけ?
再視聴しようと思っていたが、そういう問題でもないような気がしている。