よりみちねこのドラマカデミア

よりみち視点でドラマをアカデミアするよ。

2015年07月

よりみちねこです。
こんにちは。

「民王(たみおう)」
金曜ナイトドラマ。
テレビ朝日 金曜日夜11:15

これで2015年夏ドラマが全て出揃った、ってことかな。

第一話「組閣」
いや~、面白かった!
 
面白そうだと思っていたし、今季一押しとも言う評論家もいたし、
期待が大きい分、すべったときの落胆もまた大きいよね。

「民王」は、期待に応えてくれた。
いや、期待以上だったにゃん。
超面白かった。
こんなに大笑いして痛快なドラマ、久々。

原作は池井戸潤
脚本は西荻弓絵(なるほど「SPEC」の人かぁ)
監督は 木村ひさし(なるほど「ATARU」「トリック」の人かぁ)

面白いはずだ。

総理大臣の父・武藤泰山(たいざん)(遠藤憲一)とそのバカ息子・武藤翔(菅田将暉)
の中身が入れ替わってしまう、
というストーリー。
な、なんと、遠藤憲一と菅田将暉、
「ちゃんぽん食べたか」でも親子役だったにゃん。
ちなみに「ちゃんぽん食べたか」は来週(8月1日)最終回です。 

二人の人間が入れ替わるってドラマ、過去にもいくつかあった。
なので、また入れ替わりものかぁ、なんて思った人もいたかもしれない。 
「転校生」は有名。
大昔には「変身ぽんぽこ玉」ってのがあった。
男女の同級生が「男になりたい、女になりたい、ポンポコピー」とか何とか言って、入れ替わって事件を解決する、ってそんなドラマだったと記憶している。
今では見当たらないけど、少年少女向けドラマ。
でもこれは、意志を持って入れ替わっているから、偶発的な出来事に戸惑う、ってのとはちょっと違う、かな。

ってなわけで、よりみちねこは、その入れ替わり方にも注目した。
どうやって入れ替わるかな?何がきっかけ?
まさかの階段から落ちるという懐かしい設定(「転校生」)?

さてさて、入れ替わる瞬間はいつ?どこで?どんな風に?
と目を凝らして観ていた。
 
むむ。父と息子は離れた場所にいる。
 
翔は食堂「やみくも」(家を出て身を寄せている店)にいる。
店内のテレビでは国会中継が流れている。
国会にいるのは武藤泰山総理。 
野党の質問を受けながら、泰山は治療した歯が痛い。
朦朧としてくる意識のなかで、翔のところの会話が聞こえてくる。
翔は店の借金の保証人になれと、借金取りに詰め寄られている。
優しい翔がサインしようとしているが、手が震えてなかなか字が書けない(こういう場面、かつて国会で見た人もいるよね)。
と、そのとき、店の常連がフライパンで翔の頭を殴ってしまう。

「え?国会?なんで」
翔は泰山の身体のなかで、国会を見渡す。
 
「国会」も「やみくも」も大騒ぎに。

ドラマサイトのキャッチコピーが
『入れ替わった父とバカ息子。「天然総理」がニッポンを変える!』

ドタバタ喜劇のなかに、時事ネタ的お笑い。
そして、おそらくこの「天然総理」は「心の人」 なのだろう、
と予測させる。 

秘書と官房長官とともに、今後の乗り切り方を算段。
 
泰山はバカ息子の身体で、相談を頼まれていた食堂「やみくも」へ。
秘書ともに、経営資金を計算し、「これでは明日つぶれる」と。
東京第一銀行から融資を受けている。
 
泰山の身体の翔は、
経済産業大臣が「中小企業の社長は企業努力が足りない。ばかやろう!」
と講演会で失言したため、その後始末をしなければならない。
落ち込んでいる大臣の話を聞いてあげる翔。
ぶら下がりの会見で「遺憾である」と秘書のつくった原稿をたどたどしく読み上げる。
中小企業経営者の気持ちも理解できていない大臣をどう思うか、と記者に尋ねられて、
「それ、違うでしょう」と、泣きながら話しだす翔。
「理解できてないとか、失言とか、そういうことじゃなくて、大臣にはお友だちいて、無二の親友で、その人が経営に行き詰って自殺しちゃったそうなんですよ。自分は大臣なのに何もできなかったって。エミさん(大臣)は中小企業の企業努力を誰よりも応援してきた・・・」
これが、世間に大受け。
あったかいんだからぁ、などの書き込み。
 
一方泰山は、東京第一銀行の面接に。財務大臣を二期もつとめたおれだ、と自信満々。
そこで、横柄な態度の面接官に腹を立てる。上席を呼べ、と。
そして、破たん寸前の銀行に公的資金を注入してやったのに、などと講釈をたれる。
「反省のない銀行に明日はな~い!」と放言。
池井戸潤作品なので、やっぱり銀行が出てくるんだ。
半沢パロディもセリフに。
帰り際、「やみくも」というカツカレー屋を知ってるか、とぽつりと言って立ち去る。

大臣失言問題も、食堂「やみくも」も、窮地を救われる。 

さらに、
翔は、国会答弁で、秘書の書いた原稿を読み上げるが、漢字が全く読めない。
未曽有を「みぞうゆう」
発足「はつあし」 
直面「じかめん」
「所存でございます」を「ところありでございます」。
わぁ、誰のパロディ?あ、そう?

「心ある普通の感覚の総理大臣」がひょっとして国を変えられるんじゃないか、
というドラマは、
木村拓哉主演の「CHANGE」があった。
その雰囲気も漂っている、カナ?ぱふ。

さて、どう展開していくのか。
あまりに面白すぎて、次回が心配になるほど。
つまり、どう続けるんだろう、このドラマ、と。
余計なお世話だにゃ。 

遠藤憲一と菅田将暉の演技がお見事、うまい!
脇も、本仮屋ユイカ、高橋一生、金田明夫、草刈正雄、西田敏行・・・
と見ごたえあり。 

ぜひ観てみてにゃん。
ホント、愉快痛快だよ!

あえてドラマを楽しもう
 

よりみちねこです。
こんにちは。

今季ドラマもいろいろあるけど、
記事タイトルの観点から、2ドラマについて喋るよ。
 
「エイジハラスメント」テレビ朝日 木曜日夜9時
「37.5℃の涙」TBS  木曜日夜9時
曜日、時間がかさなっているのが残念。録画して観よう。 

「エイジハラスメント」
一流商社「帝都物産」の新入社員、吉井英美里(武井咲)は、
希望していた繊維部ではなく総務部に配属され不満。
しかし、社内に溢れる「エイジハラスメント」を見聞きし、
自分も巻き込まれていくなか、英美里の疑問は爆発していく。

このドラマに新鮮さを感じるのは、つまり、
若く美しい女性(英美里)と若作りの女性社員(派遣含)たちの対立という、ねちねちした昔よく見かけたタイプのストーリではないらしいぞ、
というところ。
女同士のライバル対決に、男性がからんで、結局は男性の目を引くためだけの女性、みたいな構図、ではなさそうだ、というところ。
なさそうだ、というのは、まだ2話目が放送されたばかりで、この先どう展開するのか分からないから。

英美里は、ピチピチとしたはじけるような若さと美貌を携えて総務部へやってくる。
男性社員の注目を集める。だが、英美里には、その若さと美貌を使ってのしあがろうとする気持ちは全くない。
むしろ、男性社員たちの女子社員へのハラスメントの酷さに唖然とし憤然とする。
物語のクライマックスで、英美里は「キレる」。
そして「てめぇ、五寸釘ぶちこむぞ」とつぶやく。
これは、北海道にいる父から教えてもらった辛いときのおまじない。
英美里はエジハラへの反論と本音を滔々と語りだす。問題点は何なのか、いかに男どもがバカか、などなどを一気に大声で解説する。
英美里の持論を聞いて問題の渦中にある人は黙り、気づく。
そのあと当事者が別れるとか辞めるとか決断すると、
「待ってください。熱いときに決めちゃいけないです。返事は明日にしてください」と言う英美里。
これは、第一話で、我慢していたエジハラにとうとう爆発して辞めていってしまった親切な先輩(田畑智子)の姿を見たことが言わせているのかな?

英美里はもちろんあとで叱られるけどね。

美人で若くて嫉妬されて・・・となると、
たいていは、その続きの展開は、いじめと忍耐そしてバトル。
そうした病んだいやらしさがなくてすっきりしてる。
本音を我慢しない。いじわるの本音じゃないよ。正義の本音。
へえ、そういう展開かぁ、というのが率直な感想。


「37.5℃の涙」
笑うのが苦手な杉崎桃子(蓮佛美沙子)は、保育園の先生の契約を打ち切られる。
訪問型病児保育の「リトルスノー」に拾われ、病児保育士として再出発する。
 
『37.5℃』は実は働く親にとっては馴染みのある数字。
子供の体温がこのボーダーラインを越えると保育園から「お迎えコール」がかかり、
仕事中でも子供を迎えに行かなくてはならない。(ホームページより)

「訪問先の家庭では、注意しない、叱らない、自分の価値観をおしつけない」
という病児保育三原則とやらを言い渡されているが、
桃子は、思わず口を出してしまう。
親子の関係を見て、その不具合を改善しようと思って。
それは、まさしく本音なのだ。
本音を言われた利用者は、大きなお世話だといっとき腹を立てるが、
のちに思い直して感謝すらする。そして前向きに歩んでいく。

一話完結の上記ストーリーとは別に、桃子のトラウマ的ストーリーがある。
桃子は母の愛を全く受けずに育った。兄と姉はかわいがられ、桃子は邪魔者扱い。
その恐ろしい家族が、入院中の父親の面倒を看させるために桃子の行方を捜している。
 
桃子は、子どものころに受けることのできなかった愛を、
病児保育の仕事を通して知り得て、そして癒されていく。

桃子の親子関係はどのような展開になるのか、いささか心配だが、
きっと乗り越えてくれるだろう。


「エイジハラスメント」「37.5℃の涙」
本音を発信する女の物語だ、とよりみちねこは思った。

その「本音」は「正論」であり、いわゆる「正義」でもある。
誰かを助けようとする思いが根底にある。
自分にふりかかった出来事を払拭しようとするとか、
ただの自己防衛や自己保身でもない。
 

「エイジハラスメント」の英美里は、
キレる→言う→気づかせる
「37.5℃の涙」の桃子は、
感極まる→行動・言う→気づかせる

英美里は客観的で論理的。
桃子は感性豊かで自然体。
英美里は分析能力に長け、桃子には鋭い感覚がある。
 

正義感をぶちまける女は、これまでの他のドラマにもいた。
「曲げられない女」日本テレビ2010年1~3月 遊川和彦脚本
「ダンダリン 労働基準監督官」日本テレビ2013年10~12月
「問題のあるレストラン」フジテレビ2015年1~3月 坂元裕二脚本
「花咲舞が黙ってない」日本テレビ2014年4~6月+今シーズン
このタイプ、日本テレビが多かったんだにゃん。 

今シーズンの「花咲舞は黙ってない」。
これも、きっぱりはっきり、そこまで言うなするな、ってことをしてしまう。しかしそれが問題に解決につながる、という物語だ。
よりみちねこは、前シーズンを観ていない。高い視聴率だった。
今シーズンは1話目を観た。
よりみち感想的には、水戸黄門?って感じだった。
つまり、花咲舞(杏)は、銀行の本店から各支店に不祥事を検査しに行く臨店という部署の職員。
池井戸潤の小説が原作ということだが、よりみちねこにはそれほどの魅力はない、かな。

「問題のあるレストラン」は、
よりみちねこも記事を書いた。面白く、痛快なファンタジーに仕上がっていたと思う。
田中たま子(真木よう子)も、友人を守るために行動を起こす人。
性格はちょうど、上記の英美里と桃子を足して2で割ったような女性。
腹を立てていささか感情的な行動も起こすけど、しっかりと計算もしている。
返す言葉が洗練されていて深みがある。

「ダンダリン」は、
労働基準監督官の段田凛(竹内結子)が、
弱い立場の労働者の不条理な処遇を許せず、問題解決に奔走する。
許せないことに突き当たると、顔をしかめて憤慨する。

「曲げられない女」は、
よりみちねこも大好きなドラマ。
荻原早紀(菅野美穂)は、弁護士を目指しているが、司法試験に落ちまくっている。
曲がったこと、間違ったことが大嫌いで、弱い人たちを助けたい気概に溢れている。
公憤に満ちたときの人をつかまえる力が半端ない。
 

普通の世界では、キレて叫んだら、その人はもう終わりかもしれない。
あいつはキレやすい、とかで流されることもあるかな。

ドラマ仕立てと言えばそれまで。

よりみちドラマ評では、
ドラマの持つファンタジーというパワーの積極性や影響力を説いている。

人を思いやっての正義感、
それを正義という名で呼ぶかどうかは別として、
困っている人を助けようとする心、
理不尽な出来事を正常にもどそうとする思い、
そうした慈愛の気持ちから流れ出る言動、すなわち本音、本当のところを、
表現し、それに気づく人たちが現れるということが、その場を明らかにし、明るくしてくれる、
というのが夢物語ではないと信じている。

現実の世界は、たいてい、
マイノリティやサイレントマジョリティたちの我慢や犠牲の上に成り立っている。
その構造は特定の立場のみならず、あらゆる階層のなかに存在する状況だ。

変えていける、
ということを痛快に知らせてくれるドラマだ。

英美里と桃子の、問題の受け止め方と表現方法に違いはあるが、
誰かのためを思ってなされる行為であることは共通している。
面白い。

英美里は強い女性。
桃子は弱々しく見える。
もしかしたら強い人はどこかでポキッと折れるかもしれない。
一見弱く見える人は、しなやかに乗り切っていくかもしれない。
理想としては、バランスよく、両方あわせ持ちたいものだにゃん。 

本音を素直に言う、
裏表がないという意味では、
「純と愛」の純にも共通するものがあるか。
それはまた別の機会に。

あえてドラマを楽しもう
 

こんにちは。
よりみちねこです。

柚木麻子著「ランチのアッコちゃん」「3時のアッコちゃん」が原作のドラマ。

6月30日。最終回を迎えた。

よりみちねこは 、録画で毎回観た。

一言で言えば、面白かった!
よりみちねこのドラマ範疇では、ほのぼの系ドラマ。
これ系のドラマは、民放ではまずつくらない、つくれないだろうね。

今、NHKは、政権与党の広報局に成り下がっているが、
刺激や流行りや視聴率にばかり縛られる民放にはできない番組をつくれるという点は強みだ。
しかし、そこも、他ではできないこういうこともしているから受信料払ってね的感覚はいかがなものか、ということは、これは「よりみちドラマ評」であって政治・社会的意見をする場ではないけれど、あえて一言申し添えておくね。

さて「ランチのアッコちゃん」。

中堅商社の派遣社員、澤田三智子(蓮佛美沙子) と
上司、黒川敦子(アッコちゃん/戸田菜穂)の、摩訶不思議なストーリー。

そうか、全8話だったんだな。
もっと物語がたくさんあった印象。

3話までは、会社での上司と部下の関係。
アッコちゃんは厳しくて怖い上司。第4営業部をつぶすために来たという噂の部長。
失恋して落ち込んでいる三智子。アッコちゃんは、残り物でつくった三智子のべんとうを食べたのをきっかけに、三智子の手作りべんとうと自分のランチを交換しようと申し出る。その日から1週間、三智子は、アッコちゃんの指示にしたがって、アッコちゃん馴染みのお店へ日替わりで行く。そこで黒川部長が「アッコちゃん」と呼ばれていることを知る。

第1話の最後、黒川部長は言う。
「あなたランチを舐めてるわね」
「のこりものが悪いわけじゃない。悪いのはのこりものだと思ってみじめな気もちで食べること。だからみじめな人生になるのよ」
「自分を変えたいなら、まず食べ物から変えなさい」

そして、日替わりランチとそのランチをつくっている人たちとの出会い、さらに黒川部長の助言で、三智子は次第に変化していく。

4話から6話では、黒川部長が会社を辞めて「東京ポトフ」という移動販売の店を始める。
三智子も、第4営業部がなくなり、第2営業部へ。派遣社員と正社員の間のバレンタイン騒動に巻き込まれる。
今年からチョコは禁止にするという清水公子主任(堀内敬子)と、絶対チョコを配るという派遣社員たち。三智子は、派遣社員たちからチョコレートを買ってきてくれと頼まれる。
そこへ「東京ポトフ」のアッコちゃん登場。ロゴデザインが、三智子が黒川部長が退職する直前にデザインしたものだった。モデルは黒川部長。
三智子は「アッコさんといっしょに働きたい」という。
三智子の悩み相談を受け、アッコちゃんは「ためしに1週間うちの店で働きなさい」と提案。
「東京ポトフ」に夜食を食べにくるお客さんたちと触れ合いながら、三智子は様々な人間模様を知っていく。夜の仕事の人たちは人間関係を組み立てるのがうまい、などなど。
そこからヒントを得た三智子は、バレンタイン当日を丸くおさめることに成功。誰も傷つけることなく、みんな喜んでくれた。

7、8話では、登用試験を受け、契約社員となり、三智子は宣伝部へ。
雑用ばかりで気乗りしていない三智子。
そこへアッコちゃん登場。
三智子は、会議を設定する役回り。アッコちゃんは、これから1週間会議にアフタヌーンティーを用意させてくれ、と申し出る。
イギリスのメイド風のコスチュームで現れ、イギリス風のお茶とお菓子を日替わりで提供。
社員たちの心も次第にほどけて、会議も闊達になっていく。
ネックは山川部長(鶴見辰吾)だった。実は山川と黒川は、かつて二人で企画をどんどん通してヒットを飛ばしていた名コンビだった。
アッコちゃんのアドバイスを受けながら、あたらしくできた彼氏の助言もあって、三智子は、メンバーの意見を取り入れ、山川部長の顔をつぶさずに新しいクリスマス企画を通すことに成功する。

そして、アッコちゃんは・・・いなくなる・・・。
三智子「また黙っていなくなる気ですか?これで最後じゃないですよね。さよならは言いませんよ」
アッコ「さようなら」

良いドラマだった。
きっとまた、三智子が困っているときに、さっと現れるんじゃないか、という余韻もある。
まるで正義の味方的ファンタジー。
ドラマだから、とバカにしてはいけないよ。
実際、そういうことってある。大なり小なり。
気づいている人もいるよね。
気づいていない人もいる。
気づいていたほうがいいよ。気づくことが多いと、また同じようなファンタジーは起きてくる。きっと。

=よりみち評ポイント=

黒川部長の黒服と厳しめの態度が「女王の教室」の阿久津先生とちょっと重なる。
黒川部長のほうが、心の闇が少な目か?


三智子の成長過程で、黒川部長の人生の歩み的正体が明らかになる。


アッコちゃんは、いわば魔法使いか神さまのような存在。
厳しい指導で最初は敬遠していたが、次第にその指導力とパワーに圧倒される主人公。意地悪ではない。
この人の助言通りしていると、自分が上昇しているのを感じるのだろう。
アッコちゃんは万能、人の気持ちを理解して、解決策へと導いてくれる。
ときに強引なくらい引っ張ってくれる。
自分の能力まで引き出してくれるので、いっしょにいて楽しい存在なんだろう。
ゆえに三智子は「アッコさんと働きたい」と頼み込むわけだね。
そんな人を見つけ出したら、手放したくないよね。
ただ単に引き抜いてくれる人とは違う。
でも、アッコちゃんは、決して答えをスバリと教えてくれるわけではない。
上手に導いてくれるだけ。
あとは自分で考えなさい。ヒントはあげるから。って感じ。

人間はみな、心のどこかでそういう存在を望んでいないか?
いや、望んでいいよ。
だって、人はたった一人で生きているわけじゃないし、生きることはできない。
自分が引っ張ってもらったら、次は誰かを自分が引っ張ればいい。それでお返しができる。

でもって、人間てさ、助けてもらうともっと助けてもらいたいという欲求に駆られるし、
ときに安易につるんだりするけど(いや、それもいいんだけどね)、
自立の大切さも教えてくれるドラマだった。
自立した人間同士が助け合う、ってのが理想なのかもね。

アッコちゃんは、さばさばしてるけど、けっこう深く関わってくれる。それなのに、ずっといっしょにいることを好まない。
さっと現れて、さっと去っていく人。
たまにいるよね、そういう人。
いや、こちらが思うほど、あちらは正義の味方をしているわけではないのだけれど、
こちらの人生ドラマからみれば、ずいぶんと注目に値する人物だったりする。

よりみちねこにも、いる。
その都度いっぱいいるけど、
特に思い出す人がいる。本当にさっと現れてさっと去っていく友人だった。
なんでここにいること知ってるの?ってこともあった。
会えるか分からないのに、ひろ~い場所でよりみちねこを捜してくれていたときもあった。

人生って、ファンタジーなんだよ。

刺激的展開と視聴率ばかりにとらわれないドラマづくりを民放にもしてほしい、
と思うにゃ。

 

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