よりみちねこのドラマカデミアへようこそ!
「正義のセ」日本テレビ水曜夜10時
主演/吉高由里子
第4話
交通死亡事故。
加害者と被害者、両方の立場が良く描けていたと思う。
見習い料理人の勝村弘(白洲迅)は、ある朝急いでバイクで出勤中、横断歩道で老人をはねて死亡させた。
残された妻フネ(茅島成美)は、厳罰に処してくれと言う。
勝村は、朝日がまぶしく信号が見えず、横断歩道の前に老婆が立っているのを見て、信号は青だと判断した。フネは歩行者の信号が青だったと主張。
勝村は全面的に罪を認め、深く反省している様子だが、事故のあとのことはあまり覚えていないと言う。
凜々子(吉隆)は悩む。
レストランで話を聞くと、勝村はとても真面目な青年。上司は、この事故は無理なシフトを任せた自分のせいなので、できるだけ罪を軽くしてほしいと凜々子に頭を下げる。
凜々子の父(生瀬勝久)は、断然被害者の味方で、事故を起こしたやつを徹底的に罰しろと言う。
凜々子の妹(広瀬アリス)は、起こしたくて起こしたわけではないのだし、その人のこれからの人生のためにも許してあげるべきだと言う。
まさに、凜々子もそこを悩んでいる。
そんなとき、目撃者が現れた。大学生。
歩行者信号は赤だった、という証言を得ることができた。
その事実をフネに伝えるが、フネは聞き入れない。
凜々子はその後、フネの家を訪れて心の対話を続ける。
そんなときフネは。事故現場に花をささげて手を合わせる勝村の姿を見かける。
フネは、勝村が事故後に丁寧な対応をしてくれたことを思い出す。ずっと謝っていた勝村の姿を思い出す。救急車が到着するまで心臓が痛くなった自分の背中をさすってくれていたことを思い出す。
いよいよ起訴状を提出しなければならない日、フネが凜々子に手紙をよこしてきた。
信号が青だったと自分が嘘をついていたこと、勝村がしっかり対応してくれたこと、勝村の将来を慮っていることが切々とつづられていた。
凜々子は、略式請求罰金刑とした。
実際にはこんなにうまく事は運ばないだろう。
互いに攻め合って。
レストランの上司も、シフトで無理をさせていたことで立場が悪くなるかもしれないと思えば、正直な気持ちを喋らないだろう。あるいは、会社から止められるかもしれない。
勝村だって、こんな事故を起こしてしまったレストランの働き方に問題があったからだと訴えるかもしれない。
みんながみんな自分を守るために責任を押し付ける。
どこかの国みたいだ。
このドラマの場合、もちろん信号を確認しなかった(まぶしいなどで信号が見えないときは停止しなければいけない)という過失はある。そして人をひき殺してしまったという罪は重い。過失でも、相手が悪くても、一生背負っていくことになる。
だが、交通事故の場合、起こしたくて起こしたわけではない、というジレンマが常に伴う。
日本では、車両が少しでも動いていれば100%運転者の責任となるそうだが、
あまりに急に飛び出してきた人間とか、歩行者のほうが信号無視とか、加害者となってしまう運転者の立場からすると、こっちのほうが訴えたいくらいだ、というようなシーンだっておそらく多々ある。
そして人の記憶はあいまいだ。
このドラマの場合も、フネが嘘をついていたことが分かった時点で、ふざけるなババァと意気込む加害者だっているはずだ。俺の方が被害者なんだ、などと息巻いて。
あらゆる車両に車載カメラを取り付けるのを義務化するのがまずは大事かな、と思う。
最近は自転車の事故も多い。
なにしろ歩道を我が物顔で走っているので、驚く。
教育も必要だ。自転車もカメラを付けてもらいたい。
もしかしたら、自分の身を守るために自分にカメラを付けて歩くようになるのかな?
なにしろ、空飛ぶ車がもうすぐ普通になるそうだから。
少し前に、あおり運転で人が死亡した事件があった。
あおり運転者がひいたわけではない。
だが、この場合、直接ひき殺してしまった方の運転者も、このあおり運転者の被害者のように私には思えてならなかった。
そう考えると、一番悪い奴を見つけ出すためには、どんどん訴えていくしかないのかもしれない。
何が一番の原因だったのか、ということを誠実に考える司法であってほしい。
譲った人が負けではなく。
それだと悪人ばかりが勝つことになるので。
「正義のセ」の本質が見えてきた。
そういうことなんですね。
「正義のセ」日本テレビ水曜夜10時
主演/吉高由里子
第4話
交通死亡事故。
加害者と被害者、両方の立場が良く描けていたと思う。
見習い料理人の勝村弘(白洲迅)は、ある朝急いでバイクで出勤中、横断歩道で老人をはねて死亡させた。
残された妻フネ(茅島成美)は、厳罰に処してくれと言う。
勝村は、朝日がまぶしく信号が見えず、横断歩道の前に老婆が立っているのを見て、信号は青だと判断した。フネは歩行者の信号が青だったと主張。
勝村は全面的に罪を認め、深く反省している様子だが、事故のあとのことはあまり覚えていないと言う。
凜々子(吉隆)は悩む。
レストランで話を聞くと、勝村はとても真面目な青年。上司は、この事故は無理なシフトを任せた自分のせいなので、できるだけ罪を軽くしてほしいと凜々子に頭を下げる。
凜々子の父(生瀬勝久)は、断然被害者の味方で、事故を起こしたやつを徹底的に罰しろと言う。
凜々子の妹(広瀬アリス)は、起こしたくて起こしたわけではないのだし、その人のこれからの人生のためにも許してあげるべきだと言う。
まさに、凜々子もそこを悩んでいる。
そんなとき、目撃者が現れた。大学生。
歩行者信号は赤だった、という証言を得ることができた。
その事実をフネに伝えるが、フネは聞き入れない。
凜々子はその後、フネの家を訪れて心の対話を続ける。
そんなときフネは。事故現場に花をささげて手を合わせる勝村の姿を見かける。
フネは、勝村が事故後に丁寧な対応をしてくれたことを思い出す。ずっと謝っていた勝村の姿を思い出す。救急車が到着するまで心臓が痛くなった自分の背中をさすってくれていたことを思い出す。
いよいよ起訴状を提出しなければならない日、フネが凜々子に手紙をよこしてきた。
信号が青だったと自分が嘘をついていたこと、勝村がしっかり対応してくれたこと、勝村の将来を慮っていることが切々とつづられていた。
凜々子は、略式請求罰金刑とした。
実際にはこんなにうまく事は運ばないだろう。
互いに攻め合って。
レストランの上司も、シフトで無理をさせていたことで立場が悪くなるかもしれないと思えば、正直な気持ちを喋らないだろう。あるいは、会社から止められるかもしれない。
勝村だって、こんな事故を起こしてしまったレストランの働き方に問題があったからだと訴えるかもしれない。
みんながみんな自分を守るために責任を押し付ける。
どこかの国みたいだ。
このドラマの場合、もちろん信号を確認しなかった(まぶしいなどで信号が見えないときは停止しなければいけない)という過失はある。そして人をひき殺してしまったという罪は重い。過失でも、相手が悪くても、一生背負っていくことになる。
だが、交通事故の場合、起こしたくて起こしたわけではない、というジレンマが常に伴う。
日本では、車両が少しでも動いていれば100%運転者の責任となるそうだが、
あまりに急に飛び出してきた人間とか、歩行者のほうが信号無視とか、加害者となってしまう運転者の立場からすると、こっちのほうが訴えたいくらいだ、というようなシーンだっておそらく多々ある。
そして人の記憶はあいまいだ。
このドラマの場合も、フネが嘘をついていたことが分かった時点で、ふざけるなババァと意気込む加害者だっているはずだ。俺の方が被害者なんだ、などと息巻いて。
あらゆる車両に車載カメラを取り付けるのを義務化するのがまずは大事かな、と思う。
最近は自転車の事故も多い。
なにしろ歩道を我が物顔で走っているので、驚く。
教育も必要だ。自転車もカメラを付けてもらいたい。
もしかしたら、自分の身を守るために自分にカメラを付けて歩くようになるのかな?
なにしろ、空飛ぶ車がもうすぐ普通になるそうだから。
少し前に、あおり運転で人が死亡した事件があった。
あおり運転者がひいたわけではない。
だが、この場合、直接ひき殺してしまった方の運転者も、このあおり運転者の被害者のように私には思えてならなかった。
そう考えると、一番悪い奴を見つけ出すためには、どんどん訴えていくしかないのかもしれない。
何が一番の原因だったのか、ということを誠実に考える司法であってほしい。
譲った人が負けではなく。
それだと悪人ばかりが勝つことになるので。
「正義のセ」の本質が見えてきた。
そういうことなんですね。
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