よりみちねこのドラマカデミアへようこそ!


「SUITSスーツ」
フジテレビ月曜夜9時
原作/USAネットワーク
脚本/池上純哉
出演/織田裕二 中島裕翔 鈴木保奈美 他


本家本元のアメリカでは現在シーズン8が放送中。
シーズン7を観た限りでは、正直面白くない。
シーズン1を観たことがないので、その作りが、日本版とどの程度近いのかを較べることができないが、ネットから得た情報によると、設定と物語の始まりはほぼほぼそのまま引き継いでいるようだ。

私の家族の感想では、アメリカ版がものすごく面白いので、日本版に期待が持てない、ということだったが、私は純粋に日本版から入っているからなのか、1話2話を観た感想は日本版のほうが「面白い」。アメリカ版のシーズン1を観たら感想は変わるかもしれない、ということは付け加えておく。
とはいえ、面白いドラマは、どこから観ても面白いものだが。

都会のビルを映し出す映像演出は、アメリカ版を倣っているのだろうと思うと同時に、アメリカン、否、ニューヨークな雰囲気を醸している。

しかし、そもそも、経歴詐称、身分詐称は、はっきり言って詐欺、犯罪だ。そんなこといいんだ、と現実世界に生きている人間としては極めて真面目に思ってしまう。だって、これがばれたら、敏腕弁護士甲斐正午(織田)だって、弁護士資格をはく奪されるよね、と。

その甲斐が認めて、自分のアソシエイトにした男が、鈴木大輔(中島)。本当の名前は鈴木大貴。天才で高校2年生のときに司法予備試験に合格したが、センター試験の替え玉受験を請け負ったことがばれて、司法試験受験資格を失ってしまった。それからフリーター。

これも、言ってみれば、天才ヒーロー的存在なんだろうと思った。つまり、大輔は、本は一度読めば覚えてしまう頭脳の持ち主。今年の夏ドラマと比較すると、「グッド・ドクター(フジテレビ)」の医師・新堂湊(山崎賢人)はサヴァンで、やはり特別な記憶力を持っている。「義母と娘のブルース(TBS)」の義母・亜希子(綾瀬はるか)も、とびきりビジネスの能力の高いキャリア・ウーマンで、難局を解決してくれる存在。
私たちは、こうしたウルトラマン的存在をどこかで求めているのだろう、と思う。

アメリカ版では法廷でのやり取りも見ごたえあるようだが、日本版でもこれから登場してくるのだろうか。

中島裕翔は、どちらかというと役に恵まれる方ではないか。役者本人の能力が呼び寄せるのかもしれないが。
フジテレビで言えば、「デート~恋とはどんなものかしら~」も良かったが、「HOPE~期待ゼロの新入社員~」は非常に良かった。
ジャニーズでなくとも十分にやっていけると思う。