よりみちねこのドラマカデミアへようこそ!
今日は2つのドラマを取り上げます。
「我が家の問題」第2話 仕事ができない夫に悩む妻
NHKBSプレミアム日曜夜10時
主演/水川あさみ ゲスト夫/大谷亮平
水川あさみが毎回違う家庭の違う妻を演じる、ファミリードラマ。
第2話は、仕事ができると思っていた夫が実は仕事ができない社員らしい、というドラマ。
仕事ができない夫系ドラマでは、昨年の夏ドラマ「ウチの夫は仕事ができない(日本テレビ)」があったが、こちらはかなりコメディだった。
いずれのドラマも、仕事ができないという評価の夫は「平和な人間」だ。
「我が家の問題第2話」の夫も、超平和な性質。
夫の妹情報によると、子供のころから「椅子取りゲーム」が苦手だった、と。
なるほどそれか、とよりみちねこは思った。
世間でよく言われている「パイの取り合い」ができない人。
譲る人、なんだ。
幸福はパイの取り合いではない、と言うけれど、現実社会は
いかに自分が自分のための椅子、パイを取るか、人に渡さないか、で動いている。
それに負けた人は成功しなかった人。収入の低い人。できない人。
でも、この第2話の夫は、ドラマでよく見かける夫とは違う。そんなことでくさったりうつになったりしない。
きわめてマイペース。
ただ、社内野球大会のためにバッティングは練習していた。健気。
同僚や上司もいじめたりするでもなく、平和なドラマだった。
よりみちねこは、「椅子取りゲーム」ばかりの、いかに誰かを出し抜くか的社会が変革してくれることを望んでやまない。
「隣の家族は青く見える」第5話
フジテレビ木曜夜10時
主演/深田恭子 夫/松山ケンイチ
こちらは佳境に入ってきて、一番ポジ平和な登場人物でゲイの青年・朔くん(北村匠海)に何やら不穏な過去が?を匂わせるシーンもあった。
にしても、このドラマは愛にあふれている。どうして視聴率が低いのか。
大器(松山)の妹、琴ちゃん(伊藤沙莉)が破水して、緊急帝王切開に立ち会うことになった奈々(深田)。
奈々は、ちょうど人工授精が着床せずに気落ちしているときだった。
それに気づいた義母(高畑淳子)が、もしかして奈々ちゃんは子供のことで辛い思いをしてるのか、と大器に尋ねる。
事情を知った義母は、それならそうと言ってくれたらせかしたりしなかったのに、と激しく後悔する。
良いシーンだ。義母が、自分がよかれと思ってしていたことが奈々を傷つけていたのではないか、プレッシャーになっていたのではないかと思い返す、思いやりの場面。高畑の演技も真に迫る。
このドラマによく出てくるのが
「説明すればわかる」「人は分からないから怖がったり、非難したりする」。
このシーンもその典型だ。
事情を知らないまま、知らせないまま過ごしていれば、誤解が誤解を生んで関係性が良好ではなくなってしまう、ということだってあり得るわけだ。
世の中そんなことだらけだと言っても過言ではない。
また、昔のドラマだったらその行き違いがドロドロ劇を生む、となるところだろう。
そんなのはもう見たくない。
ここのコーポラティブハウスの住人4家族も、家庭内と家庭間と、両方でそれぞれ隠し事(悩み)がある設定だ。それが徐々に明らかになっていく、その途次で、住人たちは様々思い、感じ、そしてそれぞれの環境への気づきと認識が「愛」に変わっていく、そんなドラマを展開してくれているのかな、と感じている。
人は、ときに奇異に見える言動に出会って拒否反応が起こるとき、その背景や理由を知ると「あ、そういう思いやりだったんだ」という愛の気づきをもらうことがある。
この4家族の人々も、そういった積み重ねが今起きていっているようだ。
そして、奈々のナイスなセリフ。
奈々はこう思うことにした、と言う。
「私は妊娠できないわけじゃない。まだ妊娠してないだけだ」
これは、どのような状況の人も使えるポジティブワード。
「妊娠」を自分の目標に入れ替えることができる。
「私は政治家になれないわけじゃない。まだ政治家になっていないだけだ」などなど。
今週はこの2ドラマから
「椅子取りゲーム」をやめて、
「互いの事情を知る」ことをすれば、
そこには「愛」と「平和」があるのかな、
というのがまとめです。
精神レベルの高いドラマだと思う。
今日は2つのドラマを取り上げます。
「我が家の問題」第2話 仕事ができない夫に悩む妻
NHKBSプレミアム日曜夜10時
主演/水川あさみ ゲスト夫/大谷亮平
水川あさみが毎回違う家庭の違う妻を演じる、ファミリードラマ。
第2話は、仕事ができると思っていた夫が実は仕事ができない社員らしい、というドラマ。
仕事ができない夫系ドラマでは、昨年の夏ドラマ「ウチの夫は仕事ができない(日本テレビ)」があったが、こちらはかなりコメディだった。
いずれのドラマも、仕事ができないという評価の夫は「平和な人間」だ。
「我が家の問題第2話」の夫も、超平和な性質。
夫の妹情報によると、子供のころから「椅子取りゲーム」が苦手だった、と。
なるほどそれか、とよりみちねこは思った。
世間でよく言われている「パイの取り合い」ができない人。
譲る人、なんだ。
幸福はパイの取り合いではない、と言うけれど、現実社会は
いかに自分が自分のための椅子、パイを取るか、人に渡さないか、で動いている。
それに負けた人は成功しなかった人。収入の低い人。できない人。
でも、この第2話の夫は、ドラマでよく見かける夫とは違う。そんなことでくさったりうつになったりしない。
きわめてマイペース。
ただ、社内野球大会のためにバッティングは練習していた。健気。
同僚や上司もいじめたりするでもなく、平和なドラマだった。
よりみちねこは、「椅子取りゲーム」ばかりの、いかに誰かを出し抜くか的社会が変革してくれることを望んでやまない。
「隣の家族は青く見える」第5話
フジテレビ木曜夜10時
主演/深田恭子 夫/松山ケンイチ
こちらは佳境に入ってきて、一番ポジ平和な登場人物でゲイの青年・朔くん(北村匠海)に何やら不穏な過去が?を匂わせるシーンもあった。
にしても、このドラマは愛にあふれている。どうして視聴率が低いのか。
大器(松山)の妹、琴ちゃん(伊藤沙莉)が破水して、緊急帝王切開に立ち会うことになった奈々(深田)。
奈々は、ちょうど人工授精が着床せずに気落ちしているときだった。
それに気づいた義母(高畑淳子)が、もしかして奈々ちゃんは子供のことで辛い思いをしてるのか、と大器に尋ねる。
事情を知った義母は、それならそうと言ってくれたらせかしたりしなかったのに、と激しく後悔する。
良いシーンだ。義母が、自分がよかれと思ってしていたことが奈々を傷つけていたのではないか、プレッシャーになっていたのではないかと思い返す、思いやりの場面。高畑の演技も真に迫る。
このドラマによく出てくるのが
「説明すればわかる」「人は分からないから怖がったり、非難したりする」。
このシーンもその典型だ。
事情を知らないまま、知らせないまま過ごしていれば、誤解が誤解を生んで関係性が良好ではなくなってしまう、ということだってあり得るわけだ。
世の中そんなことだらけだと言っても過言ではない。
また、昔のドラマだったらその行き違いがドロドロ劇を生む、となるところだろう。
そんなのはもう見たくない。
ここのコーポラティブハウスの住人4家族も、家庭内と家庭間と、両方でそれぞれ隠し事(悩み)がある設定だ。それが徐々に明らかになっていく、その途次で、住人たちは様々思い、感じ、そしてそれぞれの環境への気づきと認識が「愛」に変わっていく、そんなドラマを展開してくれているのかな、と感じている。
人は、ときに奇異に見える言動に出会って拒否反応が起こるとき、その背景や理由を知ると「あ、そういう思いやりだったんだ」という愛の気づきをもらうことがある。
この4家族の人々も、そういった積み重ねが今起きていっているようだ。
そして、奈々のナイスなセリフ。
奈々はこう思うことにした、と言う。
「私は妊娠できないわけじゃない。まだ妊娠してないだけだ」
これは、どのような状況の人も使えるポジティブワード。
「妊娠」を自分の目標に入れ替えることができる。
「私は政治家になれないわけじゃない。まだ政治家になっていないだけだ」などなど。
今週はこの2ドラマから
「椅子取りゲーム」をやめて、
「互いの事情を知る」ことをすれば、
そこには「愛」と「平和」があるのかな、
というのがまとめです。
精神レベルの高いドラマだと思う。